構造を探りながら読む リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 3月 20, 2021 前回に引き続き『最後の一人までが全体である』を読み進めていきます。 構造も複雑で、前回参加できなかった人も参加したので、 頭からとびとびで読みながら振り返ります。 メタ視点に近い冒頭のシーンを軸足に、他に主たる二つの年代を行き来するこの作品。 冒頭のシーンから連なるメタな視点のシーンの人物が、 一体どこの時代からの視点で語っているのかが疑問点に上がり、 読み進めていく事でちょっとずつヒントのようなものが掴めていきます。 特別クラスは来週で終わりになります。 担当:広瀬 続きを読む
複数の空間の重ね合わせ リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 3月 11, 2021 今回から坂手洋二さんの『最後の一人までが全体である』を読んでいきます。 四畳半という要素を共通項にして年代と空間が行き来したり重なり合ったりする構造のこの作品。 登場人物も多く、学生運動時代のような堅い言い回しや難しい用語も多いため、 少しずつ整理しながら読みすすめていきます。 また、「アングラ」「新劇」「メタシアター」など聞き慣れない演劇用語も出てきたため、 村上さんから少し説明がありました。 「新劇」は西洋演劇が入ってきた当時の翻訳劇を歌舞伎などの伝統芸能と呼び分ける為に作られた用語だそう。 そこから今までこの特別クラスで扱った岸田國士やつかこうへいなどの名前も挙げつつ、 ざっくりと演劇史を辿るような説明になりました。 この特別クラスも残すところあと数回、この作品を引き続き読み進めていきます。 担当:広瀬 続きを読む
ドタバタを整理してみる リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 2月 15, 2021 前回、受講生からリクエストが出た通り、 役の切り替わりが立て続けに起こるところを上演映像を確認しながら舞台上の移動も再現しつつ読んでいきます。 ドタバタ劇といった感じで慌ただしく人が入れ替わるため、 どこに誰がいるかを整理しながら動いていかないと台詞を入れるタイミングも掴み損ねてしまいます。 アップテンポなシーンなので、みなさん多少混乱しながらも、 いきいきと台詞を発していました。 担当:広瀬 続きを読む
演じ分けの難しさ リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 2月 03, 2021 今回は 『あたらしいエクスプロージョン』を最後まで読みました。 一通り読み終えた後、いつものように感想シェアをしました。 みなさんやはりこの作品の特徴であるそれぞれの演者が複数の登場人物を演じる部分に感じるところがあったようで、 この講座では敢えて戯曲上で同じ演者が演じている人物も別々の受講生に割り当てていて、 それがかえって舞台上でどのようになるのか分かりにくかったという意見も出ました。 また別の方からは、例えば、「月島」と「サカタ」という登場人物を一人の演者が演じ分ける事の意味・月島とサカタの共通項みたいなものが、 あまり感じられなかったという意見も出ました。 次回は、こういった演じ分けの部分をより楽しめるシーンを抜粋して、 戯曲の指定通りに複数役を一人ずつに固定して読んでいきます。 担当:広瀬 続きを読む
人と人とのリズム リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 1月 24, 2021 先週から引き続き『あたらしいエクスプロージョン』を読んでいきます。 作品も中盤に入り、矢継ぎ早に役が入れ替わるシーンが度々出てきます。 「戯曲」には「曲」の字が入っているように、 オーケストラなど大人数が合奏する音楽の楽譜のように、 複数の登場人物・演者の掛け合いが書かれているという見方もあると村上さんは言います。 皆さんもこの作品の登場人物や役の入れ替わりのリズムをちょっとずつ掴んでいっているようです。 担当:広瀬 続きを読む
役の入れ替わりを楽しむ リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 1月 17, 2021 今回から『あたらしいエクスプロージョン』を読み始めます。 全ての役者が複数の役を演じ分けるように書かれているこの作品。 ひとまず、同一の役者が演じるように書かれている登場人物も配役を分けて、 章立てごとに区切って配役を変えながら読み進めていきます。 途中、複数の人物を一人の役者が演じることを前提にしたメタ的な台詞も度々出てきて、 受講生のみなさんも思わず笑ってしまったり、 慣れてくると、役の切り替え前後を二人の受講生が読んでいても 不思議と自然にその二人の呼吸が合うような事も起きてきて面白かったです。 これから数週に渡って読み進めていきます。 続きを読む
より他者に近づく(1/9) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 1月 14, 2021 今回は新しい受講生も加わり、 改めて、前回から引き続き上演映像に合わせて発話するという方法で読み進めていきます。 今回は村上さんから「できるだけ完コピを目指していきましょう」という指示が出ました。 やはり初見に近い状態で、練習を重ねた上での上演のスピードについていくのは難しいですが、 それぞれニュアンスを近づけて読んだり、スピードだけは合わせたりと、 ちょっとでも近づくような工夫をして読んでいきます。 みなさん、映像をなぞるように読むことで、 黙読する・朗読する・実際の上演を見る、のいずれとも違う感触が味わえたようでした。 担当:広瀬 続きを読む
他者の発話を取り込む(12/26) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 12月 27, 2020 今回は実際の上演の映像を見ながら、その演技をなぞって発話するという手法で読み進めてみました。 10分程度のシーンを切り取って、 「観る → 読みながら映像の声に合わせて同じように発話してみる×数回 → 映像を観ずに出来るだけ映像と同じような発話で読む」といった手順で 読んでいきます。 前回までで一通り読んでみてから実際の上演を見ているので、 みなさんまず発話のスピードの速さや間の取り方、テンポなどにびっくりされた様子でした。 スピードついていけなくなってどこを読んでいるか見失ったり、 間をたっぷり取っているシーンで映像より先に読んでしまったりという難しさがあります。 それでも繰り返す内に徐々に映像と同じニュアンスで読めるようなところも出てきて、 「そういう意味合いで言っていたのか」といったような発見もあったようです。 村上さんによると、他の俳優の真似をして自分の癖とは違う読み方をすることで 演技にも解釈にも幅が生まれるとのこと。 次回も引き続き、この方法で読み進めていきます。 担当:広瀬 続きを読む
主題に思いを巡らせる(12/19) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 12月 20, 2020 今回は再び『遭難、』に戻り、まずは4場までを村上さんの解説で振り返ります。 そして5場から終幕までは、ちょっとした休憩を挟みつつですが、ほぼ一気に読み切りました。 読み切ってみての感想として受講生のみなさんそれぞれ、 タイトルの「遭難」という言葉に関して様々な印象を抱いたようでした。 「里見は問題が解消してしまって(終幕後の)これから遭難していくんじゃないか」という感想や それに対して「仁科が劇中で既に遭難しているような印象もある」というような感想も出ました。 また終盤の「私から原因取らないで」という台詞が印象に残ったという感想も出て、 人間誰しもそういう、うまくいかない理由を外に求めるような弱い部分はあるんじゃないかという話で盛り上がりました。 次週も少し趣向を変えた形で『遭難、』を深めていく予定です。 担当:広瀬 続きを読む
文化の違いを探る(12/12) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 12月 17, 2020 今回は参加人数が少なかったため、急遽、初めての翻訳戯曲に挑戦することになりました。 フランスの劇作家によるブラックコメディの短編で、日本での上演も多いという『相寄る魂』。 まずは座ったまま、一通り読んでみます。 初対面の男女二人が公園のベンチで出会い頭に愛を語らうという突拍子もない内容で、 翻訳戯曲独特の言葉運びもありますが、読んでいるだけで笑えるようなセリフもあります。 2回目は配役を交代して立って多少動作も付けつつ読んでみます。 微妙な関係性や態度の変化など、 ただ読むだけだと分からなかったことも動作をつけることで見えてくるものがあります。 また、2回読んでみても分からない「文化の違い」みたいなものも感じることができて、 外国の戯曲ならではの楽しみ方ができました。 続きを読む
不可解さを探求する(12/5) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 12月 07, 2020 先週から引き続きで『遭難』を読み進めていきます。 まずは前回読んだ部分を、おさらいで村上さんからのあらすじ整理を聞きつつ、 ザッと目で追ってから続きを読み始めました。 前回と同じく途中、場面転換のところで止めて情報の整理。 みなさんから「回想シーンでの学生時代の里見は担任に嘘をついているのか?」 「そもそも回想シーンで展開される事と前のシーンで言っていた過去の話とにも噛み合わない部分がある」など疑問が上がり、意見を出し合いました。 「先生の気を引くため嘘をついてるんじゃないか」「本当なのに信じてもらえなかったから性格に影響がでたんじゃないか」など様々な意見がでました。 他にも、「里見が過去の担任に電話して詳細が伝わっているのが変に感じる」という疑問に、 他の受講生から「かまってほしくてずっと逐一電話してるんじゃないか」という意見が出たりと、 議論しながら不可解な部分を深めていく作業になりました。 今回読んだシーンでは、鍵を掛けて他の登場人物を閉め出すなど扉の開け閉めが関係する場面が何度かあり、 外から扉を叩く、配役表にない登場人物の手だけが見えるなど、 室外を想像させる演出が物語に織り込まれている巧みさも味わってほしいと、 村上さんから解説がありました。 不可解だった部分が明らかになっていくのか、次回も続きを読み進めていきます。 担当:広瀬 続きを読む
人物描写の面白さ(11/28) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 11月 30, 2020 今回から本谷有希子さんの『遭難、』を扱っていきます。 出版当時、村上さんが衝撃を受けて、最も印象深い戯曲の一つというこの作品。 登場人物ひとりひとりの人物描写が面白く、 みなさん初見ながら、冒頭から早速にクスクスと笑い声が上がりました。 途中、章で区切って人物の関係や行動の因果関係などを整理していきます。 これから数週に渡り、登場人物たちの挙動や変化を楽しみながら読み進めていきます。 担当:広瀬 続きを読む
公演前の特別編(11/14) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 11月 18, 2020 今回は参加人数が少なく、また、夕暮れ社の公演直前という事で特別に、 村上さん作の、来週の公演の上演台本を読ませてもらえる事になりました。 創作にあたってのメモ書きとしてマンガのような絵を見せてくださったり、 受講生の質問に応じて書くのに掛かった期間など、 戯曲が出来上がるまでの過程を聞く事ができました。 読んでみた受講生からは「どんな上演か気になる」という声が上がりました。 村上さんからも「読んだ印象が残ってる内に上演を見るときの、 発見や驚きを味わってほしい。」という提案があり、 上演観劇後の受講生の感想も気になるところです。 担当:広瀬 続きを読む
笑う事の効力(11/7) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 11月 11, 2020 今回は4週に渡って読んできた「フローズンビーチ」を最後まで読み切ります。 3場はまた時間が移り2003年(執筆年から考えると少しだけ未来の話)になります。 2場の1995年と同じように時代性を感じるような事がちりばめられています。 時代の激動も直接的ではないものの物語の動きに影響しているように感じる部分もあります。 最後まで読み切ったところで受講生からリクエストをとって、 面白かったところ・気になったところを読み返しました。 区切って数週またいで読んでいたので、序盤に出てきて忘れていた伏線などもあり 最後まで読んだ上で気になるところを読み返したことで 謎だった事がようやく見えてくる部分もいろいろあったようで、 笑いの要素でも序盤を読みつつ終盤のギャグを思い返して笑ってしまうようなところもありました。 また、重たい問題を抱えて解決しない部分もある物語ではあるものの、 最後は登場人物みんながふざけ合い笑いながら終わったので、 観客が重たい空気を背負わずにスッキリ帰れるような終わり方で良かったという感想も出ました。 担当:広瀬 続きを読む
かみ合わなさを探る(10/31) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 11月 02, 2020 今回も引き続き『フローズンビーチ』を取り上げます。 物語も中盤に入り、登場人物各々が持っている情報が違うために起こる、 かみ合わない会話の面白さが際立ってきました。 2場に入り、1場から年月が経って登場人物たちにも変化が起こり、 前回、突拍子もないキャラクターが面白いと言っていた「市子」が (市子自体の言動は変化が無いのですが、相対的に)まともに見えてきたという感想が出ました。 また、95年という時代背景や、作者の豊富な映画知識がさりげなく出てくることなどもあり、 受講生に感想を尋ねると、様々な細かな情報にも、みなさんそれぞれで興味が沸いたようでした。 会話がかみ合わない分、読んでいて何が言いたいのか分からないといった混乱も受講生の中で起きているようで、最後、登場人物たちがどうなっていくかを次回見届けることになりそうです。 担当:広瀬 続きを読む
キャラクター性を楽しむ(10/24) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 25, 2020 前回から引き続き『フローズンビーチ』を読んでいきます。 参加人数が増えて登場人物の人数と揃ったので、再び冒頭から。 読む上での台詞のテンポ感を大事にするため、過去形のト書きが多用されています。 慌てず、ト書きが後から出てきたら少し戻って確かめつつ読み進めます。 作者の得意とするナンセンスコメディの特徴として、 笑いの基本形である「フリがあってボケる」という形に対して フリをすっ飛ばす形で急に何の脈略もないギャグが入るようになっています。 また、「市子」という登場人物のキャラクターで評価されたという、この作品。 市子を読んでいた受講生もとても楽しかったそうで、 他の方々も次回以降で市子を読みたいということで、 これから数週に渡って、配役を交代しながら続けていきます。 担当:広瀬 続きを読む
ナンセンスに翻弄される(10/17) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 17, 2020 今回から『フローズンビーチ』という作品を取り上げます。 ミステリーのようなストーリーの中で唐突で突拍子もないギャグが繰り広げられるこの作品。 まずは、整理をするためト書きから舞台の要素を図にしてみます。 作品冒頭のト書きには無い舞台要素が台詞途中のト書きでいきなり出てきたりする割に、 冒頭ト書きに特段不要そうな”キリンの置物”が書いてあって、 みなさん「なんでそんな物が?」というようなリアクションだったのですが、 読み進めていくと実はのちのちシーンに活きてくるなど、 これだけでもどこか可笑しみがあります。 ミステリーの内容とコメディのシーンを行ったり来たりすることで、 実際の上演では観客が翻弄され続けるような感覚があるということですが、 事前に目を通した受講生からは、「目で読むだけでは何の事か分からなかったけれど、実際に会話として自分で声に出したり他の人から聞いたりすると台詞やキャラクターの面白さが分かってきた」との声もありました。 長編作品であることと、欠席が重なって受講生が少なかったこともあって、序盤4分の1ほどしか読めませんでしたが、 これから数回に渡って読み解いていきます。 担当:広瀬 続きを読む
ギャップと変化を見出す(10/10) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 17, 2020 今回も前回と同じ作品を取り上げました。 前回お休みだった人もいるので、改めて状況を整理しつつ読み進めていきます。 受講生から「主人公を(加害者に転じる前と後とで)同じ人物として演じるのは、難しい」という感想が出ました。 それに関して村上さんからは、変化のポイントをどこに持ってくるかが重要で、 どのタイミングに転換点を置いて演じるかで印象が変わって、 それによって全体の見え方も違ってくる、というアドバイスがありました。 また、百々山(警官)が登場人物で唯一、物語の中でクスっとくるポイントを持っていて、 演じ方でいくらでも面白くできそうだという感想と同時に、 必ずしも正義らしからぬ言動が多いという意見が出て、 作者の野田さんが抱く警察の印象や70年代の世間での警察のイメージなのかも知れないという話になりました。 また、子どもの役を読んでいた受講生は、 子どもが被害者だからこそ主人公の残虐性がより際立って感じたそうで、 村上さんや他のみなさんも、弱者を攻撃する残虐性も全体の怖さに影響しているというような感想をお持ちでした。 ある受講生からは、昔怖い本を夜に呼んだ翌朝に「普通の日常でよかった」と安堵した思い出と重なったという感想も出て、 読み終わって日常に戻った安堵感もこの作品の良さの一つにあるのかもしれないということで、 今回の講座を終えました。 担当:広瀬 続きを読む
ト書きや台詞から「見立て」を見出す(10/3) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 04, 2020 今回は、野田秀樹さんの作品『THEBEE』を取り上げました。 この作品は主人公以外の役について一人の役者が何役も兼ねるようになっていて、 立って、ト書きに動作が出る度に少し動きも付けて確認しながら、 立ち位置の変化などからも役柄の変化を読み取っていきます。 村上さんが観た実際の上演では「見立て」の演出が多用されていて、 例えば、「主人公が子供の指を折る・切り取る」という物語上の動作を 「子供が指の間に挟んで手遊びしていた鉛筆を折る」という動作によって見立てる演出に、 鉛筆の折れる音からも残酷さを感じたといいます。 被害者から加害者へと変化していく主人公役を通して読んでみた受講生からは、 台詞の変化によって自然と読みながら自分が変わっていくのが分かるという感想が出ました。 また、複数の役の切り替わりを読んでいた他の受講生は、 多少混乱しながらも、切り替わりの心地よさや、 切り替わり前後の役の対比などの面白さがあったそうです。 1970年代に時代設定されたこの作品は当時のメディアによる被害者の過剰演出について描かれていたり、 また、蜂によって「日本人の特有の勤勉さの狂気」が象徴されていたりと、 様々なものが表現されています。 村上さん曰く、この作品は野田作品の中でも特異な作品だそう。 今回は配役を固定して一巡しか読めなかったので、次回も引き続き掘り下げていきます。 担当:広瀬 続きを読む
動作・台詞と感情の描かれ方(9/26) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 9月 27, 2020 今回も前回と同じ作品を読むことになりました。 参加人数は4人だったので、役は固定しつつ1場ごとに一人ずつ交代する形で読み進めていきます。 村上さんは、前回も少しピックアップした「語気が荒くなってしまった。」というト書きが 対象の台詞より後に書かれてい事を例に挙げ、 過去形の動作や情動のト書きを対象の台詞や動作より後に書く事により、 強く印象付けられる効果や、読み物としてテンポよく読み進められるという 効果があるといいます。 一通り読み終えたところで村上さんから各場の簡単な解説がありました。 各場ごとに印象的なアイテムやワードがあり、それぞれが強く象徴的に描かれていました。 麦茶を飲む飲まないというやりとりがシーンをまたいで度々出てくるのですが、 シーン毎に色々なことを象徴していて、例えば夏の法事に出てくるような印象から 葬式的なイメージを想起させるようなところがあります。 また畳の上の蟻を目で追うシーンも何回か出てきますが、 実際に上演すると観客から見えるか見えないかのサイズであるため、 いるかいないかが曖昧な登場人物の象徴というようにも取れます。 剣道のシーンでメッタ打ちになるのは、 痛みによる記憶の刷り込みの様で「忘れてほしくない」という気持ちを表しているのではないか、 最後の場で、どうでもいい他愛のない話題が繰り広げるのは、 延々と続けられる内容から別れる寂しさを喚起される、 等々、 挙げ始めるとキリがないほど象徴的な描かれ方をしているものが散りばめられている戯曲でした。 担当:広瀬 続きを読む