不可解さを探求する(12/5)

先週から引き続きで『遭難』を読み進めていきます。

まずは前回読んだ部分を、おさらいで村上さんからのあらすじ整理を聞きつつ、

ザッと目で追ってから続きを読み始めました。



前回と同じく途中、場面転換のところで止めて情報の整理。

みなさんから「回想シーンでの学生時代の里見は担任に嘘をついているのか?」

「そもそも回想シーンで展開される事と前のシーンで言っていた過去の話とにも噛み合わない部分がある」など疑問が上がり、意見を出し合いました。

「先生の気を引くため嘘をついてるんじゃないか」「本当なのに信じてもらえなかったから性格に影響がでたんじゃないか」など様々な意見がでました。

他にも、「里見が過去の担任に電話して詳細が伝わっているのが変に感じる」という疑問に、

他の受講生から「かまってほしくてずっと逐一電話してるんじゃないか」という意見が出たりと、

議論しながら不可解な部分を深めていく作業になりました。



今回読んだシーンでは、鍵を掛けて他の登場人物を閉め出すなど扉の開け閉めが関係する場面が何度かあり、

外から扉を叩く、配役表にない登場人物の手だけが見えるなど、

室外を想像させる演出が物語に織り込まれている巧みさも味わってほしいと、

村上さんから解説がありました。


不可解だった部分が明らかになっていくのか、次回も続きを読み進めていきます。



担当:広瀬

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