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構造を探りながら読む

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前回に引き続き『最後の一人までが全体である』を読み進めていきます。  構造も複雑で、前回参加できなかった人も参加したので、 頭からとびとびで読みながら振り返ります。 メタ視点に近い冒頭のシーンを軸足に、他に主たる二つの年代を行き来するこの作品。 冒頭のシーンから連なるメタな視点のシーンの人物が、 一体どこの時代からの視点で語っているのかが疑問点に上がり、 読み進めていく事でちょっとずつヒントのようなものが掴めていきます。 特別クラスは来週で終わりになります。 担当:広瀬

複数の空間の重ね合わせ

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 今回から坂手洋二さんの『最後の一人までが全体である』を読んでいきます。 四畳半という要素を共通項にして年代と空間が行き来したり重なり合ったりする構造のこの作品。 登場人物も多く、学生運動時代のような堅い言い回しや難しい用語も多いため、 少しずつ整理しながら読みすすめていきます。 また、「アングラ」「新劇」「メタシアター」など聞き慣れない演劇用語も出てきたため、 村上さんから少し説明がありました。 「新劇」は西洋演劇が入ってきた当時の翻訳劇を歌舞伎などの伝統芸能と呼び分ける為に作られた用語だそう。 そこから今までこの特別クラスで扱った岸田國士やつかこうへいなどの名前も挙げつつ、 ざっくりと演劇史を辿るような説明になりました。 この特別クラスも残すところあと数回、この作品を引き続き読み進めていきます。 担当:広瀬

ドタバタを整理してみる

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前回、受講生からリクエストが出た通り、 役の切り替わりが立て続けに起こるところを上演映像を確認しながら舞台上の移動も再現しつつ読んでいきます。 ドタバタ劇といった感じで慌ただしく人が入れ替わるため、 どこに誰がいるかを整理しながら動いていかないと台詞を入れるタイミングも掴み損ねてしまいます。 アップテンポなシーンなので、みなさん多少混乱しながらも、 いきいきと台詞を発していました。 担当:広瀬

演じ分けの難しさ

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今回は 『あたらしいエクスプロージョン』を最後まで読みました。 一通り読み終えた後、いつものように感想シェアをしました。 みなさんやはりこの作品の特徴であるそれぞれの演者が複数の登場人物を演じる部分に感じるところがあったようで、 この講座では敢えて戯曲上で同じ演者が演じている人物も別々の受講生に割り当てていて、 それがかえって舞台上でどのようになるのか分かりにくかったという意見も出ました。 また別の方からは、例えば、「月島」と「サカタ」という登場人物を一人の演者が演じ分ける事の意味・月島とサカタの共通項みたいなものが、 あまり感じられなかったという意見も出ました。 次回は、こういった演じ分けの部分をより楽しめるシーンを抜粋して、 戯曲の指定通りに複数役を一人ずつに固定して読んでいきます。 担当:広瀬

人と人とのリズム

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先週から引き続き『あたらしいエクスプロージョン』を読んでいきます。 作品も中盤に入り、矢継ぎ早に役が入れ替わるシーンが度々出てきます。 「戯曲」には「曲」の字が入っているように、 オーケストラなど大人数が合奏する音楽の楽譜のように、 複数の登場人物・演者の掛け合いが書かれているという見方もあると村上さんは言います。 皆さんもこの作品の登場人物や役の入れ替わりのリズムをちょっとずつ掴んでいっているようです。 担当:広瀬

役の入れ替わりを楽しむ

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今回から『あたらしいエクスプロージョン』を読み始めます。 全ての役者が複数の役を演じ分けるように書かれているこの作品。 ひとまず、同一の役者が演じるように書かれている登場人物も配役を分けて、 章立てごとに区切って配役を変えながら読み進めていきます。 途中、複数の人物を一人の役者が演じることを前提にしたメタ的な台詞も度々出てきて、 受講生のみなさんも思わず笑ってしまったり、 慣れてくると、役の切り替え前後を二人の受講生が読んでいても 不思議と自然にその二人の呼吸が合うような事も起きてきて面白かったです。 これから数週に渡って読み進めていきます。

より他者に近づく(1/9)

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今回は新しい受講生も加わり、 改めて、前回から引き続き上演映像に合わせて発話するという方法で読み進めていきます。 今回は村上さんから「できるだけ完コピを目指していきましょう」という指示が出ました。 やはり初見に近い状態で、練習を重ねた上での上演のスピードについていくのは難しいですが、 それぞれニュアンスを近づけて読んだり、スピードだけは合わせたりと、 ちょっとでも近づくような工夫をして読んでいきます。 みなさん、映像をなぞるように読むことで、 黙読する・朗読する・実際の上演を見る、のいずれとも違う感触が味わえたようでした。 担当:広瀬