ナンセンスに翻弄される(10/17)

今回から『フローズンビーチ』という作品を取り上げます。
ミステリーのようなストーリーの中で唐突で突拍子もないギャグが繰り広げられるこの作品。

まずは、整理をするためト書きから舞台の要素を図にしてみます。


作品冒頭のト書きには無い舞台要素が台詞途中のト書きでいきなり出てきたりする割に、
冒頭ト書きに特段不要そうな”キリンの置物”が書いてあって、
みなさん「なんでそんな物が?」というようなリアクションだったのですが、
読み進めていくと実はのちのちシーンに活きてくるなど、
これだけでもどこか可笑しみがあります。

ミステリーの内容とコメディのシーンを行ったり来たりすることで、
実際の上演では観客が翻弄され続けるような感覚があるということですが、
事前に目を通した受講生からは、「目で読むだけでは何の事か分からなかったけれど、実際に会話として自分で声に出したり他の人から聞いたりすると台詞やキャラクターの面白さが分かってきた」との声もありました。


長編作品であることと、欠席が重なって受講生が少なかったこともあって、序盤4分の1ほどしか読めませんでしたが、
これから数回に渡って読み解いていきます。


担当:広瀬

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