かみ合わなさを探る(10/31)

今回も引き続き『フローズンビーチ』を取り上げます。


物語も中盤に入り、登場人物各々が持っている情報が違うために起こる、

かみ合わない会話の面白さが際立ってきました。



2場に入り、1場から年月が経って登場人物たちにも変化が起こり、

前回、突拍子もないキャラクターが面白いと言っていた「市子」が

(市子自体の言動は変化が無いのですが、相対的に)まともに見えてきたという感想が出ました。


また、95年という時代背景や、作者の豊富な映画知識がさりげなく出てくることなどもあり、

受講生に感想を尋ねると、様々な細かな情報にも、みなさんそれぞれで興味が沸いたようでした。



会話がかみ合わない分、読んでいて何が言いたいのか分からないといった混乱も受講生の中で起きているようで、最後、登場人物たちがどうなっていくかを次回見届けることになりそうです。


担当:広瀬

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