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強い印象の言葉(7/25)

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今回から、つかこうへい作品を読んでいきます。 前回までの岸田作品とは打って変わって、全体的にテンションの高い言葉で、 みなさんもテンポよく熱が乗った読み方になります。 時代こそ現在に近づきましたが、 日常で使わないような単語や独特な言葉遣い、方言などが各所に出てきて、 読みや意味を確認しながら読んでいきます。 独特の言葉遊びや乱暴な言葉遣いが多く、みなさん思わず笑ってしまいます。 「差別的な台詞も差別自体を批判してるんじゃないだろうか」というような意見も出ました。 担当:広瀬

様々な角度で解釈する(7/18)

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新規受講の方も3名加わり、今までの倍の人数で『チロルの秋』を読んでいきます。 いつものように最初は短く区切ってローテーションで配役を交代しながら読み進めます。 人数が増えた分、色々な角度からの解釈が出て話が盛り上がります。 各々様々な印象を抱いたようですが、詩的な台詞に夢物語のような素敵なイメージを持ったという感覚は共通しているようでした。 一方で初見の方々は、やはり、時代の違いや言葉遣い・文字遣いによる読みにくさを感じているよう。 また、アマノは実在していなくて、ステラの想像上の人物なのかも知れないという新しい解釈が初見の方から出て、他のみなさんも「その見方も面白いかもしれない」と、その方向性での読み方も検討していきます。村上さんや前々回から参加している方々も新鮮な刺激を受けているようでした。 村上さんは、「これが正解、これが間違っている、ということは無い」と言います。 自由な解釈で面白いと思うものを作る事の方が重要ということで、過去に他の演出家さんがある戯曲のト書き中の「カッパ」を文脈的には雨合羽と解釈するのが一般的なところを敢えて妖怪の河童を背負う演出にした例を挙げていました。 さらに、ステラの言う「お芝居」から現実に戻るタイミングやスピードの解釈で演技や演出が変わっていくということで、特にその解釈について話を深めていきました。 2回目は、各々役を固定して前半・後半に配分し、さらに読み込みます。 読み終わってみると、「3人とも現実の人物」と言う人もいれば「全てステラの想像」と言う人もいて、他の人から出た解釈を噛みしめて読んだり、1回目に感じたことを深めていったりと、それぞれの解釈がお互いに影響しあって、より一層解釈が深まった様子でした。 担当:広瀬

ひとり芝居の振る舞い(7/11)

天候もあってか欠席者が多く、急遽、ひとり芝居を読み込んでいきます。 戯曲の持つ台詞の力も手伝って、非常にテンポ良く登場人物を切り替えて演じられていました。 先週まで読んでいた岸田國士作品と比べテンションの高い台詞に、 受講生の方も雨天の沈鬱さを吹き飛ばすように元気になっていきます。 題材が実在の人物ということもあり、 戯曲を読むことでその人物の印象が変わる部分があったり、 読む前の人物の印象に合わせた戯曲の要請から敢えてズラしたような読み方を試行してみたりと、 終始楽しんで読んでいらっしゃいました。 村上さんとしても、受講生の方の演じ方が作品に合っていて面白いと感じたようで、 「是非、ひとり芝居として(受講生の方に)上演してみてほしいですね。」と、絶賛していました。 担当:広瀬

関係性を楽しむ(7/4)

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先週に引き続き『葉桜』を読み込みます。 新しい形式の講座なので、一つの作品を扱うペースやオンラインと会場とのやりとりなど講座の形も、村上さんと受講生のみなさんとで少しずつ組み立てていきます。 先週と配役を変えて通しで読むことで、各々の味わい方も変わっていきます。 ト書きの動作なども、(実際には動かないながらも、)読み込みが深くなるとより前後の台詞の演技に影響していきます。 今の感覚で上演するなら、この先の展開はどうなるのか、などなど作品を拡張するような想像まで膨らませていきます。 続けて『チロルの秋』を5ページ単位で役を交代しながら読みます。 読み終わって受講生から、「違う世界に連れて行ってくれるような言葉の気持ちよさがある」という声があったように、 詩的な台詞のやり取りに登場人物2人の絶妙な関係性をどう解釈するかで話が盛り上がります。 担当:広瀬

「間」と「沈黙」(6/27)

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冒頭は、前日までに受講生のみなさんが、YouTubeなどで、 今回取り上げた戯曲『葉桜』の上演映像を見た感想。 色々見た上でも時代性や地域性などのギャップに戸惑いがあるようです。 朗読・リーディング・芝居の違いについて質問が出たので、村上さんの認識について説明がありました。 「リーディング公演」は発祥としては戯曲を選ぶためのオーディションのようなものだったそうです。 村上さんとしては、朗読は「どんな文章が書かれているか」を伝えるものだという印象。 前回と同じく、まずは区切って役を入れ替えながら読んでいきます。 その後「間」と「沈黙」の違いについて各々の考察。 「沈黙」はそもそも最近あまり見ない、「間」は物理的な時間の「間」で「沈黙」はいろいろな感情がこもっている感じがする、など意見が飛び交います。 役を固定してもう一通り読んだあと、今の状況で演劇に触れる機会の減ってしまった受講生から「やっぱりみんなで読んでいると色んなイメージが湧いて良いですね。」という声もあがり、みなさん集まって演じる事の大切さを噛みしめている様子でした。 担当:広瀬

オンライン特別クラス開始(6/20)

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公演クラスとしての講座再開が来年3月まで延期に決まり、 今日からは特別クラスとしてオンラインでの受講生も交え、 戯曲の朗読・読解の講座が始まります。 初回の題材は、岸田國士の『紙風船』。 まずは、途中途中で区切って役を入れ替えながら読んでいきます。 初見なのでときどきもどかしい間は入りますが、 オンライン受講生と会場受講生とのタイムラグはさほど気にならずスムーズにやりとりができました。 一通り読んだあと、 登場人物の関係性や物語の背景、作品の時代性など、各々の感じ取ったものを話合いました。 2巡目はオンライン受講生と会場受講生とでじゃんけんで配役を固定して。 読み込みを行った事と役を固定した事も相まって各々、先程より役に入り込んで演じていました。 読み終わったら更に読み込み。 貨幣価値や男女価値観など、現代と大正との違いの解釈から、どこを置きどころにするか、話し合います。 担当:広瀬

発話のテンポ(3/21)

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コロナの影響で人数は少ないですが、3月中は集まれるメンバーだけで講座外の自由参加ワークショップです。 既成の戯曲を使って発話のテンポについて深めていきます。 演出家が「テンポを上げて」というと、役者は早口になってしまう事があります。 村上さんが使う「テンポ」とは、どちらかというと、読み上げるスピードの事ではなく、役者(登場人物)同士のセリフとセリフの間の事のようです。 村上さんがワンシーン読む毎に具体的に一個ずつ「テンポ」を良くするための課題を出して、参加者は確実にその課題を試行していきます。 まずは、相手のセリフを待たずに、発語したい衝動を高めていって高まったところで発語する。村上さんは「緊急性」という言葉も使って、セリフを発する事の緊急性を上げる事でテンポを上げるという方法論でテンポを調整していきます。 次に、一文字一文字のスピードを変化させる。日常会話では、例えば「ビックリ」という言葉の一文字一文字を等速で発語する事はほとんどなくて、「ビ」は長く伸ばして「ックリ」は短く抜けるように発語するなど、ワンセンテンスの中での文字単位の長さもちょっとずつ変えていきます。 最後に、実際に立ち上がって動きも付けて、立ち位置や動きのやりとりを含めてここまで良くなってきたテンポを崩さないように演技をします。 初見のテキストなので、読み飛ばしや役の読み違えなども偶に起こりますが、それでも出された課題は全てのセリフに対して様々な角度で試すという姿勢が全参加者に見えて、読む度に面白くなっていきました。 題材が不条理劇の短編だったのもあって、テンポが良くなるに連れて登場人物同士の飄々とした態度と真剣な態度ギャップが立ち上がっていって思わず笑ってしまいました。 担当:広瀬